音楽ライブラリはmp3で十分だった。
主題
この時代にあって、あえてmp3で十分ではないかと、主張してみる。これは、ほぼ、筆者自身を納得させるためのものである。
背景
これまで筆者は、それなりに音にこだわってきたつもりだった。Blutoothオーディオに関するエントリや、cdParanoiaに関するエントリにも、それは現れている。実際、つい昨日まで、ミュージック.appのライブラリは、cdparanoiaで読み込みALACに変換したものだった。
それを宗旨替えとも言えるmp3へ舵を切る理由は、偏に自分の耳の能力、すなわち聴覚に自信が持てなくなったからである。ふとした事が切っ掛けで、自分の耳は、13KHz以上は聞こえていないと判断するに至った。(このことは次のffplayコマンドで検証した。)
ffplay -f lavfi -i sine=13000:0:44100:10,asplit,amerge=2
これは、由々しき事態である。筆者の耳には、オーディオCDの音(20KHz)も、FMラジオの音(15KHz)も、区別がつかない事になる。いわんやハイレゾをやである。それどころか、ALACフォーマットの音楽ライブラリですら、無駄にディスクスペースを喰っている事になる。
確認
話はやや脱線するが、ここで、WaveSpectraというソフトを用いて、いくつかの音楽ファイルの周波数特性を見てみたい。音質と言う意味において、自分が何にこだわっているかの確認の意味もある。
なお、WaveSpectraは、wavフォーマット専用のため、読み込めないフォーマットのものは、変換している。
-
これはオマケなのだが、AccuRadioも16KHz位で減衰している。長らくソースが不明だったが、これを見る限りmp3に似ている。
-
YouTube(Opus)の周波数特性その1
これはさらにオマケなのだが、YouTube(Opus)の場合、16KHz位で減衰しているケース(本例)と、20KHzまで出るケース(次例)がある.
-
YouTube(Opus)の周波数特性その2
YouTube(Opus)で、20KHzまで出るケース。当然と言えば当然だが、ソースによってマチマチと言う事だ。
結論
既に背景の項で述べた理由により、上記各音声コーデックの周波数特性を踏まえ、筆者は、自分の音楽ライブラリを、ALACからmp3に変更することにした。具体的な手順は、以下の通り。
-
曲ファイルの取り出し
ミュージック.appのライブラリは、アーティストフォルダ → アルバムフォルダ → 曲ファイルの階層構造になっている。これを、findコマンドで引っ掛ける方法も考えたが、後述するffmpegコマンドとの合体処理が、うまく行かなかった。
よって、曲ファイルをFinderで検索して、1つのフォルダに移した。 -
重複するファイルの分離
上記工程で、1つのフォルダに入れようとすると、ファイル名が同じファイルが出る事がある。これは、絶対に置き換えず、両方とも残す。
重複ファイルにはのコピー
というキーワードが付くので、Finderでこれを別のフォルダに抽出、リネームする。(のコピー
を取り除く)
参考:Mac – 複数のファイル名を一括で変更(リネーム) – 連番、置換 -
ffmpegによるmp3変換
次のコマンドを実行する。for i in *.m4a; do \ name=`basename "$i" .m4a`; \ ffmpeg -i "$i" -c:v copy -c:a libmp3lame -qscale:a 2 "/Users/roushi/Desktop/mp3/$name.mp3"; \ done
-
ミュージック.appへのmp3登録
ホームディレクトリのミュージックフォルダを開いていくと、メディアというフォルダがあり、その中に“ミュージック”に自動的に追加
と言うフォルダがある。
でき上がったmp3は、このフォルダに放り込む。
注意点
-
ミュージック.appのライブラリは、作り直しになる。
-
上記に伴い、ライブラリに保存されている情報、ラブ済み、再生回数は失われる…と書いたが、mp3に変換する前のライブラリがあれば、この記事に従えば、引き継げる。返還前のライブラリでミュージック.appを起動し、ライブラリを書き出せば良い。書き出されたライブラリはxmlフォーマットで、iTunes互換である。
以上。
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。
- トラックバック URL
この投稿へのコメント