MacBook Pro 2018のOSをダウングレードする。

[主題]
macOS Sequoia 15.xを入れた2018年製のMacBook ProのOSを、ダウングレードする手順を説明したい。

[背景]
筆者は、2018年製のMacBook Proをサーバーマシンとして使っている。OSはmacOS Sequoia 15.x。このMacには重過ぎるOSだとかねがね感じていた。
先日、macOS Tahoe 26がリリースされ、このMacがTahoeへのアップグレード対象外である事を知った。それならば、重量級のSequoiaなんか入れておく必要はない。いっそのことOSをダウングレードしよう…と思ったのだが、簡単にはダウングレードできなかった。
本稿では、このOSダウングレードを行うための手順を、失敗談を含めて備忘録としてまとめる。

[環境]
参考までに、筆者の環境を記載しておく(なお、MacBook ProのOSは、本稿記載の手順を実施後のものである)
MacBook Air 2023 15.3inch(Apple Silicon Mac, M2)
macOS Tahoe 26.0.1
Xcode 26.0.1
CommandLine Tools for Xcode 16.4.0.0.1

MacBook Pro 2018 MacBook Pro 201815.4inch(インテルMac)
macOS Monterey 12.7.6
CommandLine Tools for Xcode 14.2.0.0.1

[失敗談]
初めに、失敗談を残す。筆者にとって、この失敗談は、後述の手順と同じか、それ以上に価値がある。かなりナラティブだが、ご容赦願いたい。
ChatGPTとの会話で、MacBook Pro 2018に最適なOSはmacOS Monterey 12.xだろう、インストールには起動可能なUSBメモリを作成しようということになり、書類など必要なデータを別のSSDに退避、USBメモリにMontereyを入れた。その後、もう用済みだと思ってSequoiaを消去してしまった。これが第一の失敗だった。
USBメモリからの起動を試みたが、何度やっても全く起動できない。NVRAM/PRAMクリアも効果がない。後で分かったのだが、実は消去前にこの記事にある手順を踏んでいないと、MacBook Pro 2018は、USBからの起動ができないらしいのだ。
そんな事は露知らず、筆者は、乏しい知恵を絞り、それならばMacを工場出荷時のOSに戻せば良いのではないかと考えた。これが第二の失敗だった。
この、インターネットリカバリーを何度も試みたが、このMacの工場出荷時OSである、macOS High Sierra 10.13のインストーラーは起動するものの、“The Recovery Server Could Not Be Contacted”というエラー(日本語だったかも知れないが、忘れた)で前に進めない。困り果てた…。
気を取り直して、エラーの原因をGoogle検索で調べた。その過程でAppleのソフトウェア契約があってHigh Sierraは入れられない…なんてことが、まことしやかに書いてあったりして混乱させられたが、普段は滅多に見ない動画を見たりした結果辿り着いたのが、以下の記事である。

[FIXED] High Sierra “The Recovery Server Could Not Be Contacted” Error. High Sierra Internet Recovery is Still Online, but Broken!

[手順]
上記記事の日本語化を兼ね、自分用の備忘録として作業手順を残す。

  1. Macをインターネットリカバリモードで起動
    Macをシステム終了した上で、⌘+Option+Rのキーコンビネーションで起動する。

    参考:インターネットリカバリモードでMacを起動する方法

  2. 日付と時刻の確認
    インターネット復旧で起動後、macOSリカバリースクリーンが表示されたら、ユーティリティメニューからターミナルを選択して起動する。dateとタイプして、Macの日付と時刻が現在の時刻である事を確認する。狂っていた場合は以下を参照して修正する。

    参考:Macをインターネットリカバリしようとしたらエラー – うっかりエンジニアのメモ

  3. ソフトウェアアップデートURLの取得

    1. High Sierraのインストーラー起動
      macOSを再インストールをクリック、High Sierraのインストーラーを起動させる。

    2. インストーラーログ表示
      High Sierraインストーラーのウインドウメニューをクリック、インストーラーログをクリックしてログを表示させる。

    3. ログ表示状態でインストール開始
      ログ表示状態でインストールを開始、“The Recovery Server Could Not Be Contacted”エラーで止まるまで進める。

    4. ソフトウェアアップデートURLの取得
      ログを最初までスクロール、以下の行を探す。

      Failed to load catalog https://swscan.apple.com/content/catalogs/others/index-10.13-10.12-10.11-10.10-10.9-mountainlion-lion-snowleopard-leopard.merged-1.sucatalog: Error Domain=MSUProductManagerErrorDomain

      この行を選択してハイライト、編集メニューのコピーを実行する。(選択した行がクリップボードにコピーされる)

      エラーのアラートをOKを押して閉じる。

  4. NVRAMソフトウェアアップデートURLの修正

    1. ターミナルの起動
      macOSリカバリースクリーンでユーティリティメニューからターミナルを選択して起動する。

    2. 文字列の貼り付け
      ターミナルウインドウ内に、先ほどの文字列を貼り付ける。(Command not foundエラーになる)

    3. URLのコピー
      ターミナルウインドウ内の文字列から、今度はhttps://からsucatalogまでを選択してコピーする。(URLがクリップボードにコピーされる)

    4. 呪文
      次の呪文をタイプする。

      nvram IASUCatalogURL=””

    5. URLの貼り付け
      呪文の引用符の間に、先ほどのクリップボード上のURLを貼り付ける。次のような呪文が完成する。(元記事では、httpsをhttpに修正するように書いてあるが、筆者はやらなかった…と記憶している)

      nvram IASUCatalogURL=”https://swscan.apple.com/content/catalogs/others/index-10.13-10.12-10.11-10.10-10.9-mountainlion-lion-snowleopard-leopard.merged-1.sucatalog”

      リターンキーを押す。ターミナルは、ここで終了して良い。

    6. High Sierraのインストーラーに戻り、インストールを開始する。エラーは、もう出ないはずである。

[後日談]
High Sierraをインストール後、調べたら、動かないアプリが多過ぎた。通常の手順でApp Storeからインストーラーを入手して、少しづつアップグレードした結果、Google Chromeが動く最低限のOSであるmacOS Montereyに落ち着いた。ChatGPTは、今回何の助けにもならなかった…。

参考URL

以上。

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