[閲覧注意] たんぱらの血を断つ

自分の忌まわしい家系について書く。最初に断っておくが、タイトルからも想像がつく通り、ネガティブな内容である。読み進める場合は、このことを含んで戴きたい。

自分の父は7年前に食道がんで死亡した。今年が七回忌に当ったが、(名目上の)世帯主である自分は、法要に参加しなかった。まぁ、それはこの際あまり関係ないので、ここで切り上げる。
この亡き父は、外面は、町内会の役員を務めて立派な人だったことになっているが、家の中では、非常にたんぱらな人だった。怒鳴りつける、叩くなど、今思い出しても忌まわしい記憶ばかりである。例えば、自分の左まぶたには、彼が怒り狂った時、自分の後頭部を押さえてひざ頭に叩きつけたために、メガネのレンズが割れて突き刺さってできた傷が今でも残っている。
もうひとつだけ、本稿の趣旨に関係する事案を挙げるとすれば、彼の祖父(…だったと思う)が、彼の祖母(同前)に、七輪で焼けた火箸を押し付けるような人間だったと言う事を、自分や妹達に(半ば得意げに)繰り返し話していた事を思い出す。
そうそう、妹達のひとりは、思春期に、泥酔して帰ってきた亡き父にイタズラされたことが起因して、男性を受け付けなくなった。女性としての人生を実父に奪われたと言って良いだろう。許しがたい行為である…。

さて、自分のもうひとりの肉親である母はどうかと言うと、こちらも負けず劣らずたんぱらである。すぐ切れる。昔の女のせいか、暴力を働く事はさほどないが、物に当る事はしょっちゅうで、そのせいで壊れた物の数を挙げれば切りがない。
何事につけても、人に指示する事が好きで、すぐに従わないと切れる。という特性(?)の持ち主でもある。
この人は(多分その時も切れたせいで)自分をアパートの二階の玄関から突き落としたそうだ。亡き父によると、その時、階段の踊り場におむつを付けたバケツがあり、そこに頭がうまくハマったおかげで、お前は生きているのだ…と(聞き飽きるほど何度も)話してくれた。自分の左太ももには、その時にできた軟骨の折れ曲がりがあり、今、自分が患っている腰部脊柱管狭窄症による足の痛みを増幅している。
この母は、最近認知症かMCIを患ったらしく、医者から薬を処方されるようになった。あとどのくらいの期間、自分であり続けられるか、保証がない事態になったのだ。

翻って自分自身はどうかと言うと、やっぱり、遺伝のせいか、たんぱらである。そういうものが遺伝するのかどうかは知らないが…。
事実、ほんの数カ月前まで、大声を出したり、テーブルを拳で叩いて怒鳴ったりもしていた。母に家を出て行け!…と怒鳴った事もある。
最近、それが収まって来たのは、母が認知症かも知れないと言う事実と関係があると思う。相手は病人なのだから…という配慮、もしくは、怒ったら負けと言う意識の働きによって、何とか怒りをコントロールしている状態である。
さらに加えて、自分はモテない男だった。雄としての求愛行為も不得意だった。何人か恋愛感情を抱いた相手はいたが、いずれも成就しなかった。平たく言えばフラれた。結果だけを求めて、吉原や川崎を頻繁にうろついた時期もあった。だから、これから言う結論は、後付けなのかも知れない…。

結論として、自分の人生における最大の仕事は、自分の子孫を残さない事だと思っている。これは、(上述のような)父母への報復、復讐であり、たんぱらの血を断つためでもある。幸いにして、モテない上に精神疾患を患ったおかげで、この仕事は確実に成就するであろう…。
そこには、普通の親子関係にあるとされる産み育ててくれた事への感謝の気持ちなど微塵もない。あ、そうだ、この台詞も、亡き父が繰り返し言った言葉だった。言っておこう。そういうものは、強要されて育まれるものでは絶対にない!

以上

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